助産師を目指す学生のための映画上映会のお知らせ『助産師たちの夜が明ける』

映画×ティーチインで考える「私は、どんな助産師になりたい?」
「助産師になりたい」
そう思ったとき、あなたはどんな助産師を思い浮かべますか?
「妊産婦さんに寄り添える助産師」「安心して出産できるよう支えられる助産師」「一人ひとりの思いを大切にできる助産師」
どれも、とても大切なことです。
でも、
あなたの考える「寄り添う」って、具体的には何をすること?
そう聞かれたら、あなたはどう答えるでしょうか。
みあれAcademyでは、助産師を目指す看護学生のみなさんと一緒に「助産師という仕事」について考える機会として、フランス映画『助産師たちの夜が明ける』の上映会を開催します。
今回は、ただ映画を観るだけの上映会ではありません。
上映前には、映画をより深く理解するためのティーチイン(ミニ講義)も行います。
映画を通して、
「助産師とは、どんな専門職なのか」「私は、どんな助産師になりたいのか」
を一緒に考えてみませんか?
「なりたい助産師像」は就活でも重要
近年の助産師学校・助産学専攻科の入試では、学科試験だけではなく、面接試験でも受験生の「助産師という職業への理解」が問われています。
なぜ看護師ではなく助産師なのか。
助産師はどのような役割を担う専門職だと考えているのか。
自分はどんな助産師になりたいのか。
そのために、進学後に何を学びたいのか。
求められているのは、きれいに整えられた志望動機だけではありません。
「助産師という職業を、自分はどう理解しているのか」
その解像度と、それを自分の言葉で具体的に語る力が重要になっています。
そして「なりたい助産師像」を考える必要があるのは、受験のときだけではありません。
少子化によって出生数・分娩件数が減少する現在、助産学生を取り巻く就職環境も厳しくなっています。
助産師学校への進学が決まれば、看護師国家試験の勉強をしながら、今度は助産師としての就職活動についても考え始めることになります。
そこでもまた、
「私は、どんな助産師になりたいのか」
が問われます。
だからこそ、「なりたい助産師像」は受験直前になって慌てて作るものではありません。
看護学生のうちから、さまざまな助産師の姿を知り、考え、ときには迷いながら、少しずつ自分の中に育てていくことが大切です。
看護学生が「助産師の仕事」を見る機会は限られている
その一方で、看護学生が実際の助産師の仕事に触れる機会は、決して多くありません。
少子化によって、そもそものお産の数が減っています。
そして妊娠・出産は、女性や家族にとって非常にプライベートな出来事です。
実習生を受け入れるかどうかは、もちろん妊産婦さん自身の意思が最優先されます。
そのため、母性看護学実習に行ったからといって、必ず分娩を見学できるわけではありません。
実習期間中にお産そのものに出会えなかった。
産婦さんや助産師とじっくり関わる機会がなかった。
母性実習は経験したけれど、「助産師になりたい理由」として語れるほど印象的な出来事には出会えなかった。
そんな学生さんも珍しくありません。
「経験がないから、なりたい助産師像が思い浮かばない」
これは、今の看護学生にとって無理もないことなのです。
だからこそ、実習だけを待つのではなく、自分からさまざまな形で「助産師という仕事を知る機会」をつくっていくことが大切だと、みあれAcademyでは考えています。
フランスの産科病棟を描いた『助産師たちの夜が明ける』
今回上映する『助産師たちの夜が明ける』
は、2023年に制作されたフランス映画です。
舞台は、フランスの産科病棟。
5年間の研修を終え、助産師として働き始めた若い助産師たちが、さまざまな背景を持つ妊産婦や家族に出会いながら、助産師として成長していく姿が描かれています。
この映画の大きな特徴は、その圧倒的なリアリティです。
制作にあたって監督は多くの助産師への取材を行い、実際の臨床現場でもリサーチを重ねました。脚本制作にも助産師たちが関わり、映画には実際の出産場面も織り込まれています。
描かれているのは、決して「赤ちゃんが生まれる素敵な仕事」という一面だけではありません。
命を預かる責任。
次々と判断を迫られる臨床現場。
妊産婦の希望と医療安全。
さまざまな社会的背景を持つ女性への支援。
チームで働くこと。
そして、助産師自身もまた、悩み、迷い、疲れ、ときには傷つく一人の人間であること。
「助産師として働くって、どういうことなんだろう?」
それを考える材料が、この映画にはたくさん詰まっています。
映画をより深く味わうために。上映前にはティーチインを行います
今回のイベントではティーチイン(ミニ講義)として映画の上映前に、フランスと日本の周産期医療システムの違いや、登場人物の背景などの解説を行います。
何も知らずに映画を観ても、もちろん楽しめます。
でも、少しだけ背景を知り、「ここを見てみよう」という視点を持ってから観ると、同じ映画から得られるものは大きく変わります。
今回のティーチインでは、主に3つのテーマを扱います。
① 『助産師たちの夜が明ける』の見どころ
映画の中では、助産師たちがさまざまな場面で観察し、判断し、行動しています。
「この助産師は、なぜ今これをしたんだろう?」
「この場面で、助産師は何を見ているんだろう?」
「妊産婦さんの希望と医療安全をどう考えているんだろう?」
助産師を目指す学生のみなさんに、ぜひ注目してほしい場面や観察ポイントを上映前にご紹介します。
映画を「物語」として楽しむだけではなく、助産師の視点から観察するための準備をしてから上映に入ります。
② フランスと日本のお産・助産師制度の違い
この映画を理解するうえで、ぜひ知っておいてほしいのが、
フランスと日本では、助産師の法的な位置づけや担っている役割が異なる
ということです。
フランスでは助産師(sage-femme)は法律上「医療職」として位置づけられ、正常な妊娠・分娩の診断・管理、分娩、産後ケアなどを自らの責任で担います。
一方、日本では助産師は看護職の一つとして位置づけられています。
そのため映画を観ていると、
「えっ、ここまで助産師が判断するの?」
と思う場面が出てくるかもしれません。
上映前には、
「フランスでは、妊娠したら誰が診るの?」
「フランスの助産師と日本の助産師は何が違うの?」
「病院でのお産はどのような仕組みになっているの?」
といった基本的な背景を整理します。
そして映画を観ながら、
「日本だったら、この場面はどうなるだろう?」
と考えてみてください。
海外の助産師を知ることは、日本の助産師の専門性や役割を改めて考えることにもつながります。
③ 最近の助産師学校・助産学専攻科の受験傾向
そして、みあれAcademyの上映会ですから、もちろん助産受験の話もします。
映画の上映後、参加者の皆さんから映画の感想をお伺いしたり、交流の機会を持つほか、
近年の入試ではどのようなことが問われているのか。
面接試験では、どこまで「助産師」という職業を理解しておく必要があるのか。
「なりたい助産師像」は、どのくらい具体的に考えておけばよいのか。
これまで多くの助産師学校受験生を指導してきたみあれAcademyの視点から、最近の受験傾向についてお話しします。
この上映会で持ち帰ってほしいもの
この上映会の目的は、面接試験で使える「模範解答」を持ち帰ることではありません。
映画を観て、
「私はこの場面が好きだった」
「この助産師のここに惹かれた」
「これは私だったら違う関わり方をしたい」
「助産師って、思っていたよりずっと判断する仕事なんだ」
そんなふうに、心が動くこと。
そしてそこから、
「じゃあ私は、どんな助産師になりたいんだろう?」
と考え始めること。
それが、この上映会で一番持ち帰ってほしいものです。
「なりたい助産師像」に、唯一の正解はありません。
いろいろな助産師の姿を見て、知識を増やし、経験を重ねながら、少しずつ自分の言葉にしていくものです。
今回の映画が、その最初のひとつになればと思っています。
こんな方におすすめです
助産師学校・助産学専攻科への進学を考えている看護学生
「助産師になりたいけれど、なりたい助産師像がまだぼんやりしている」という方
母性看護学実習で、分娩や助産師の仕事を見る機会が少なかった方
志望理由書や面接で、自分の助産師像をもっと具体的に語れるようになりたい方
助産師という仕事を、華やかな部分だけではなく現実も含めて知りたい方
これから助産師としてのキャリアを考えたい助産学生・若手助産師
そして、
「まだ受験は先だから……」という大学1〜3年生も大歓迎です。
むしろ、受験直前ではない今だからこそ、面接の「正解」を探すのではなく、じっくり自分の助産師像について考えることができます。
助産師になりたいと思ったそのときから、少しずつ始めてみてください。
開催概要
映画『助産師たちの夜が明ける』上映会― 映画×ティーチインで考える「なりたい助産師像」―
日時:2026年10月24日(土)14:30〜
会場:SHIP(東京・大崎)
定員:先着10名程度
少人数で、映画を観るだけではなく、参加者のみなさんと一緒に考えられる場にしたいと思っています。
参加費:学生 4,500円 臨床の方 5,000円
内容
上映前ティーチイン・映画『助産師たちの夜が明ける』の見どころ・フランスと日本のお産・助産師制度の違い・最近の助産師学校・助産学専攻科の受験傾向
+
映画『助産師たちの夜が明ける』上映
助産師になりたいあなたへ
助産師になるためには、たくさん勉強しなければなりません。
解剖生理も、母性看護学も、小児看護学も、母子保健も。
助産師学校に進学すれば、さらにたくさんの知識と技術を学ぶことになります。
でも、その勉強を続ける自分を支えてくれるのは、
「私は、なぜ助産師になりたいんだろう」
そして、
「私は、どんな助産師になりたいんだろう」
という、自分なりの答えです。
その答えは、誰かから教えてもらうものではありません。
いろいろな助産師の姿を見て、心が動いたり、憧れたり、ときには違和感を覚えたりしながら、少しずつ作っていくものです。
まだ、はっきりした答えがなくても大丈夫。
その答えを探し始める一日にしませんか?
助産師を目指しているみなさんと、一緒に映画を観られることを楽しみにしています。
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